北海道におけるアオサギの生息状況に関する報告

Status Report of Grey Herons in Hokkaido

青山奥コロニー

南のコロニーの全景

当別町青山奥、道道28号の両脇に分かれて位置している。二つのコロニーは南北に約250m離れている。このうち南側のコロニーは、道道から約150m南のドイツトウヒ林にある。林のすぐ北側には砂利道が通っており、そこから道道までの間は広葉樹の低木が散在する草地である。林の南側は牧草地が広がっている。林は砂利道に沿った部分は平坦地であるが、牧草地に向けて下り斜面(傾斜約20度)となり、コロニーの大部分はこの斜面上にある。一方、北側のコロニーは、道道から約100m北のカラマツ林にある。この林は山の上部平坦地付近にあり、道路からは10mほど高い。カラマツ林から道路までの間は広葉樹の林である。

北のコロニーの全景

2002年10月20日に南のコロニーを調査したところ、ドイツトウヒ29本とハルニレ1本に、計42巣を確認した。コロニー内の中低木にはエゾニワトコが多く、他にヤマグワなどが見られた。林床はササが優占していた。営巣面積は約400m2であった。なお、この調査時には北のコロニーはまだつくられていなかったため調査は行っていない。

地元の人によると、南のコロニーができたのは2000年で、当初から個体数は多かったという。一方、北のコロニーは2003年にできたもので、この年に5巣程度確認したということである。また、2004年は個体数が増加しているようだという。なお、2012年に当別川の下流に当別ダムが完成する予定であり、この関係でコロニー付近にあった農家3件が1999年に引っ越し、コロニー周辺から人家がなくなっている。

コロニーの位置(大きな地図で見る
コロニーの周辺環境
南のコロニーの内部