北海道におけるアオサギの生息状況に関する報告

Status Report of Grey Herons in Hokkaido

芦別コロニー

コロニーの全景

芦別市芦別、空知川右岸の河畔林にある。空知川は約300m上流で芦別川と合流している。コロニーは西向きの急斜面(斜度約35度)にある広葉樹林につくられており、営巣木の一部は水際にある。斜面は水面から高さ20mほどで傾斜が緩くなり、やがてカラマツ林へと移行する。

2003年11月16日に行った調査では、カツラ4本、ケヤマハンノキ3本、ハルニレ、ヤチダモ、キタコブシ、ミズナラ、ハリギリ各2本、イタヤカエデ、シナノキ、ミズキ各1本、不明3本の10種23本に、合計56巣を確認した。低木にはハイイヌガヤやサワシバなどが見られた。林床の草本はクマイザサとトクサが優占し、他にフッキソウ、オククルマムグラ、コンロンソウ、シダ類なども見られた。また、ほとんど植生の無い部分もあった。営巣面積は約800m2であった。

星の降る里百年記念館の長谷山隆博氏によると、このコロニーで初めて営巣が確認されたのは1998年頃だという。なお、付近の水田ではアオサギによる苗の踏みつけ被害があるほか、養魚場ではアオサギに養魚が奪われる被害が出ている。

コロニーの位置(大きな地図で見る
コロニーの周辺環境
コロニーの内部