北海道におけるアオサギの生息状況に関する報告

Status Report of Grey Herons in Hokkaido

黒松内コロニー

コロニーのある林の一部(画面中央付近)

黒松内町黒松内、町はずれの丘陵のふもとにある。コロニーの南側が丘陵で約20度の斜面となっている。西側は約40mでゲートボール場があり、その先に照明灯のある野球場が続く。コロニーの北と東には民家や温泉がある。営巣木のほとんどは小川沿いの平坦地にある。コロニー付近はごくわずかにトドマツの混じる広葉樹林であるが、周囲にはトドマツやカラマツなど針葉樹のまとまった植林地がある。

2003年11月23日に行った調査では、ヤチダモ4本、カラマツ2本、シラカンバ2本、ハルニレ1本、ハリギリ1本の5種10本に、計11巣を確認した。営巣木は広い範囲に点在していた。高木には他にミズナラなどもあった。中低木にはイタヤカエデ、ミズキ、ハルニレ、トドマツなどが見られた。林床はクマイザサで覆われていたが、小川周辺にはオオイタドリやシダ類などが見られた。営巣面積は約2,700m2であった。

このコロニーは2002年に初めて営巣が確認されたが、それ以前の情報は無く、コロニーが何年に形成されたのか明確には分からない。なお、西北西約4kmにあった賀老川コロニーが2001年を最後に消滅していることから、賀老川から移動したアオサギによって当コロニーがつくられた可能性は高いと思われる。

コロニーの位置(大きな地図で見る
コロニーの周辺環境
コロニーの内部