北海道におけるアオサギの生息状況に関する報告

Status Report of Grey Herons in Hokkaido

鷹泊コロニー

旧コロニーの全景

深川市鷹泊の雨竜川右岸にある。コロニーの約1.1km北西には鷹泊ダムがある。雨竜川からコロニーまでは約20mの急な崖であるが、コロニーは比較的平坦な場所にある。コロニーの西側には40mほどの距離をおいて舗装道路が通っている。コロニーのある林はシラカンバを主とする広葉樹林であるが針葉樹もわずかに混じっている。雨竜川沿いにはコロニーと同様の林が続く。

2001年10月22日と11月7日に行った調査では、シラカンバ19本、ミズナラ3本、トドマツ2本、イタヤカエデ1本、ケヤマハンノキ1本の5種26本に、合計36巣を確認した。林床は一面チシマザサに覆われていた。営巣面積は約500m2であった。

新設されたコロニーの全景

幌加内町の内海千樫氏によると、コロニーが成立したのは遅くとも1993年か1994年頃であるという。また、地元の人によると、初めは3、4巣であったが1998年か1999年頃から多くなったという。なお、2003年5月14日に、このコロニーを川の対岸から観察したところ、営巣が確認できたのは1巣のみで、このコロニーから約350m北の河岸に新たなコロニーがつくられていた。新しくできたコロニーでは、広葉樹の営巣木に7巣(全て営巣中)を確認した。

この地域ではアオサギによる稲の苗の踏みつけ被害が起きている。

【追記(2013年7月)】内海氏によると、旧コロニーのほうで2006年に2巣を確認したが、翌年には放棄されていたという。

コロニーの位置(大きな地図で見る
緑:旧コロニー 青:新コロニー
旧コロニーの周辺環境
旧コロニーの内部